• 新宿シティ眼科
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  • 一般眼科・専門外来・コンタクトレンズ

ドライアイ外来Dry eye

毎週金曜日 14:00~18:00 要予約

ドライアイに関する専門治療を行います。

ドライアイとは

ドライアイは、様々な要因により涙の安定性が低下する疾患です。症状としては、眼の不快感や痛み、眼精疲労やコンタクトレンズのトラブルなどがあげられます。 診断基準・・・眼不快感・視機能異常などの自覚症状を有しかつBUT*5秒以下のものをドライアイとする。(日本ドライアイ診療ガイドラインより) BUT(Break-Up Time)・・・涙の膜の安定性を測定する検査。

ドライアイの種類と原因

ドライアイの原因は、様々な理由で涙の状態が異常になってしまう事です。 涙の異常の原因によって大きく3つのタイプのドライアイに分類されます。1つめは、涙が出ているが蒸発してしまうタイプのドライアイ。2つめは、涙そのものの分泌量が減ってしまうドライアイ、そして3つめは、涙の安定性の低下が原因のドライアイです。これらの3つのタイプのドライアイが単独ではなく複合する場合もあります。

涙の質の異常(蒸発亢進型ドライアイ)

涙は3層構造になっていて目を守っています。 その涙の一番外側にあるのが油層で、涙が蒸発するのを防いでいます。 蒸発亢進型ドライアイでは、涙膜の油層を作っているマイボーム腺という組織に異常があり、油層が十分に分泌されず涙が蒸発しやすくなります。

涙の分泌量が減ることが原因のドライアイ(涙液減少型ドライアイ)

目は刺激を受けたり乾いたりすると、反射的に涙を流して涙の膜を安定させようとします。つまり、正常な状態だと一時的に目が乾いても、すぐに目が潤うしくみができているのです。しかし、涙液減少型ドライアイでは、『目の刺激→神経伝達→涙の分泌』というシステムに異常があり、目が乾いても涙が分泌されにくくなります。

涙の安定性の異常(BUT短縮型ドライアイ)

涙の量に異常がないのに涙液層が破綻しやすく、ドライアイの症状を生じるタイプのものです。 涙の安定性を保つ働きをもつ膜型ムチンの機能が低下していると推測されています。目の表面に目立った傷がなく、涙の量も正常であることから、診察や検査を受けても異常が見つかりにくく、神経疾患、精神疾患、眼瞼痙攣などと間違えられることもあります。

ドライアイの検査

BUT検査(Break-Up Time)

涙液保持力を測定する検査。フルオレセイン色素を点眼し、涙液が乾燥する時間を測定する。 最も大切な検査。正常は10秒以上、異常は5秒以下です。  

細隙灯顕微鏡検査

顕微鏡で角結膜上皮を観察します。 ドライアイの診察の場合、おもに涙の量、涙の安定性、涙点、マイボーム腺機能不全の有無を調べます。 涙の3つの成分

角結膜生体染色検査

フルオレセイン染色液を点眼し、細隙灯顕微鏡で観察します。フルオ レセインは角結膜上皮細胞の欠損部にたまります。ドライアイが悪化すると、眼表面には多くのキズがつき、角結膜上皮がはがれてしまう こともあります。この検査では、角膜のキズの有無がはっきりとわかります。

ストリップメニスコメトリ検査

涙の量を定量する検査です。短時間かつ低刺激で定量測定できる新しい検査です。 涙の3つの成分

ドライアイの治療

ドライアイの原因にあわせた治療の選択

ドライアイの原因は、大きく分けて「涙の蒸発」と「涙の量の減少」「涙の安定性の低下」の3つに分けられます。そしてその中の2つ又は3つすべてが原因となっている場合もあります。当院では、検査を行ってドライアイの原因を究明し、原因にあった治療法を選択しています。

点眼薬による治療

ヒアルロン酸ナトリウム点眼液

ヒアルロン酸ナトリウム点眼薬による水分保湿効果と角膜上皮細胞の修復作用を持っています。重篤な場合や防腐剤アレルギーをお持ちの方には防腐剤無しの使いきりタイプを処方します。 涙の3つの成分

ムチン分泌促進点眼液

眼表面のスムーズな球面形成や浸潤化、涙液保持のために、粘液成分であるムチンの分泌を促進する点眼です。ヒアルロン酸ナトリウム点眼薬や人工涙液との併用も可能です。ジクアホソルナトリウム点眼薬とレパミピド点眼薬の2種類があります。
ジクアホソルナトリウム点眼薬
ムチンと水の両方の分泌を促進し、涙の状態を改善することにより、角結膜上皮の障害を改善します。 涙の3つの成分
レパミピド点眼薬
レパミド点眼液はムチンの分泌量を増やすことで涙液を安定化し、ドライアイ症状を改善していきます。 涙の3つの成分

人工涙液点眼薬

涙液減少型のドライアイに涙の補充として人工涙液を点眼します。防腐剤が入っていない人工涙液は表面がただれている目に対して副作用の心配が少なく安全に使えます。 涙の3つの成分

MGD(マイボーム腺機能不全)治療

水分の蒸発を防ぐ効果のある脂が、涙の表面を覆っています。 この脂を分泌しているのが、瞼にあるマイボーム腺です。 このマイボーム腺の出口(まつげの生え際より目の表面側にある穴)が細菌感染などで詰まってしまうと涙の水分と脂分のバランスを崩し、目の乾燥や涙目、炎症などを起こします。 この症状をマイボーム腺機能不全(MGD)といいます。MGD患者の多くは、炎症や感染により、マイボーム腺の働きに異常をきたして発症します。高齢者やメタボリックシンドローム治療中の方が多いです。眼瞼縁へのお化粧をきちんと落とさないことでマイボーム腺開口部が閉塞してしまった症例も多くみられます。
涙の3つの成分

温罨法(おんあんぽう)

温罨法(おんあんぽう)は、眼の周辺を温めることで、マイボーム腺のつまりを緩和します。 国際標準治療として以前から効果が認められているご自宅でのケアが温罨法です。これは、マイボーム腺の脂をとかす、まぶたの血流を改善するなどの目的で行うものです。

眼瞼清拭(リッドハイジーン)

睫毛の根元周辺をやさしくマッサージするように洗浄することで、マイボーム腺の脂の排出を促したり、汚れなどの詰まりを除去する効果があります。特にアイラインに化粧をする方は、落とし切れなかった化粧品がマイボーム線に詰まることがあります。さらには、蓄積した古い化粧品が涙液にとけて、まばたきにより広がり、しみたり、かゆみを生じたり、著しい不快感に繋がることもあります。

涙をためる治療(涙点プラグ)

眼液で効果が得られない場合は、涙点閉鎖による治療を行います。 涙の排出口である涙点を閉じ、涙の流出を抑えて、涙を目の表面に十分にためる方法です。涙点にシリコンや合成樹脂製の涙点プラグを挿入します。通院で容易に装着できます。  

治療はこんなふうに行われます

1. 点眼麻酔をします。 2. スリットランプ(目を見る顕微鏡)で確認しながら患者さんの涙点の大きさを測定します。プラグにはS、M、Lのサイズがあり涙点とサイズを合わせることで、違和感が少なくなり、外れにくくなります。 3. 涙点の大きさに合ったプラグを挿入。プラグがワンタッチで挿入できるように工夫されています。ほとんど痛みもなく、通常、涙点の測定から挿入まで数分で終了です。 4. プラグが表面に突出していないか確認。 装着後から通常通りの洗顔や入浴が可能です。
新宿シティ眼科院長 小川 葉子

担当医 新宿シティ眼科院長 小川 葉子

[ 専門領域 ]
  • ドライアイ
[ 資格等 ]
  • 日本眼科学会専門医・医学博士

[略歴]

1980年慶應義塾大学医学部 卒業 慶應義塾大学医学部研眼科 入局
1982年東京都済生会中央病院眼科勤務
1990年学位取得 医学博士
1998年慶應義塾大学医学部 眼科学教室 講師(非常勤)
2011年慶應義塾大学医学部眼科 特任准教授(~2021年3月)
2021年新宿シティ眼科院長

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